良い仕事をするポイントは他人のコメントをもらうことです。単純に自分の力を100とすれば、他人のコメントをもらうことで仕事の質を150にも200にもすることが出来ます。もちろん、他人のコメントを鵜呑みにするのではなく、自分なりに咀嚼して自分なりの答えを導くことが前提になります。
他人のコメントをもらうことが仕事の質を格段にあげるポイントだとすれば、他人のコメントを如何に上手にもらえるかが仕事で成果を出せるキーポイントといえます。他人にコメントをもらうぐらいは当たり前にできる人も多いと思いますが、意外と出来ていない人もいるようなので少しまとめてみたいと思います。
誰からもらうか
まず、誰からコメントをもらうかを決めます。
- 仕事の依頼者
- その仕事を過去に経験したことがある人
- その仕事に好意的な人
- その仕事に批判的な人
依頼者にコメントをもらえるのであれば手っ取り早くはあります。ただ、依頼者=評価者であることが殆どなので、何気なくコメントだけを貰うつもりが、ついでに評価までされてしまいます。依頼者が評価者でなければ気にせずコメントをもらいましょう。依頼者が評価者であった場合でも一緒に作り上げていこうというオープンマインドを持っているのであればコメントをもらいに来ることを歓迎してくれます。オープンマインドな人と仕事すると相互にたくさんのフィードバックを得られるのでクリエイティブな成果が出せるのはこういう理由です。
その仕事を過去に経験したことがある人にコメントをもらうのは有効です。過去の経験では上手くいったコツや、つまづくポイントも教えてもらえます。過去に経験した人には是非ともコメントをもらいたいものです。
ここまでが基本的にコメントをもらうべき人です。次は少し難易度が高い人にも聞いてみましょう。
その仕事に好意を持っている人からはポジティブなコメントをもらえる可能性が高いです。ポジティブなコメントをもらえれば普通に嬉しいですし励みにもなります。ただ、好意を持っているということは思い入れも強いので、その期待に応えなければならなくなるかもしれません。それでも好意を持っている人からのコメントは有益で、どこに好意を持っているのか、なぜ好意を持ってくれているのかまで聞いてみるといいです。自分も知らなかった良さに気がつけるかもしれません。
その仕事に批判的な人からはネガティブなコメントをもらえる可能性が高いです。ネガティブなコメントは気持ちが萎えますが、どこにどのように批判しているかを聞くことで自分も知らなかった視点を手に入れられます。特に批判的なコメントというのは転じれば財産になるもので、指摘している内容をすべてクリアすれば批判される要素を消すことができます。批判者とじっくり話し合って指摘がクリアになれば味方になってくれることもあります。それでも、批判者からのコメントをもらうことは慎重でありながらも機会があれば聞いた方が良いです。
好意にせよ、批判にせよ思い入れがある人からのコメントは貴重でありながらも、取り扱い注意なところもあります。最終的にはコメントを自分なりに咀嚼することが必要なのですが、思いが強すぎて消化不良にならないように気をつけてください。
最後に、せっかくコメントを貰うのであれば優秀な人や知見が深く広い人にすべきです。本質を突いてくれたり、知らない知見を教えてくれるような人を選びましょう。
いつ、どのように聞くべきか
コメントをもらうべき優秀な人や知見がある人は、自身の仕事も大概忙しいです。打ち合わせを入れて直接聞ければ濃い内容を得られると思いますが、打ち合わせを入れることも難しいかもしれません。
そういったときはメールやSlackなどでコメントを求めることになります。メールやSlackなどが優れているのは、相手にとって都合のよいタイミングで読んで対応できることです。今の時代、相手の時間を拘束しないコミュニケーションの重要性は非常に高いです。極論として、電話をかけてくる相手とは仕事をするなと言われますが、電話や打ち合わせというのはお互いの時間を拘束してしまいます。相手の時間を拘束するというのは単に時間だけの問題ではなく、相手が取り組むべき仕事の優先度まで拘束するということです。例えば、朝イチに電話がかかってくるとします、その人がその日に行おうと思っていた仕事の優先度の最高に割り込むことになるのです。なぜ、あなたの電話が相手にとっても最高の優先度だと言い切れるのでしょうか。
メールやSlackでコミュニケーションするときも、タイミングによってスムーズに回答を得られるか、しばらく待たされるかも変わってきます。仮に、相手が日中は打ち合わせや外出などで忙しいのであれば、相手があなたのメールやSlackに気がつくのは夕方以降になるかもしれません。夕方まで既読や返信がなくても仕方がありません。相手と長く接点をもっていれば、相手の仕事のリズムのようなものも見えてくるので、どのタイミングで反応があるかもわかってきます。まあ、そもそもメールやSlackのような非同期ツールで、相手の反応のリアルタイム性を期待すべきでないというのはあります。ただ、実際には返事が欲しいから送信しているので、ついつい早く反応して欲しいと思うこともあるでしょう。早く反応が欲しいのであれば、相手の仕事のリズムを把握して、相手が反応できるタイミングに合わせて依頼すべきです。
あと、コメントをもとめるのであれば、相手がコメントできるだけの情報を提供するようにします。意外と多いのはメールやSlackで依頼されているのは認識したけど、反応するだけの情報が揃っていないので直ぐに反応するのを躊躇されてしまうパターンです。共有すべき情報は、あなたが検討に使った資料一式です。次の記事も参考になるかもしれません。
メールやSlackでコメントをもらうときに、相手のことを考えて「お手すきのときにご回答ください」と付け加えることもあるかと思います。これは相手への優しさから生まれた言葉なのだと思いますが、忙しい人達がお手すきになるのは何年先かもわからないので、この言葉を入れることで反応する優先度がぐっと下げられてしまうことがあります。場合によっては、相手が「私、お手すきになることなんてないけどな・・・」と心の中で思うこともあるかもしれません。
まとめ
自分の仕事に対して他人からのコメントをもらうということは、自分の仕事の改善のためのフィードバックをもらうということです。もう少しいうと、自己評価の補正ということです。自己評価がズレていると相手が期待する仕事のレベルと、自分が思う仕事のレベルが合わないので良い成果を出すのが難しくなります。壊れたスピードメーターで車を運転するようなものです。その自己評価の補正をするための有効な手段がコメントをもらうということです。
そして、コメントをもらうためのコツとしては、誰からもらうかが最重要です。次に打ち合わせなのかメールやSlackなどの手段の選び方と、そしてタイミング。最後に忘れがちなのがコメントしてもらうための情報を提供することです。
適切にフィードバックをもらうことはスキルアップにも繋がりますので、ぜひ工夫してみてください。
コメント
コメント一覧 (1件)
仕事の能力を高めていくために、日々、ノウハウなどを勉強しては
実践して身につけているかと思いますが、このコメントをいただくというステップを
踏んだか踏んでいないかで、習得したスキルが磨かれかつ独学が誕生する可能性が潜んでいます。
私自身も早く業務を学びたい時や成長をしたい時、もっと良くしたいという時など、
複数の視点からコメントをもらうことで学びがとても深くなったり、
自分でも納得していない部分が、腹落ちする事もあります。
もしかすると、コメントを参考にできなかったと思う時があるかもしれませんが
次の学びや次の案に活きる場合もあります。
コメントをいただくというお作法も仕事の計画においておくといいでしょう。
また、コメントのやり取りをしていけばあなたの考えている事を知ってもらう機会にもなり
他己紹介をしていただけるケースもあります。
評価よりも自己成長と他己紹介が増えると思い取り組んでみてください、
さらに、上記の方法は仕事など職種関係なく出来るかと思うので
あらゆる場面で是非ご参考にしてみてください。